ボーイ隊の活動

6月12日は、野田市消防署関宿分署にて、普通救命講習会を受けました。


いろいろなことを学びましたが、ここでは、AED自動体外式除細動器)の操作のしかた、人工呼吸のしかた、胸骨圧迫のしかたについて学んだことに、しぼりたいと思います。
3グループに分かれて、ひとつひとつの動作を教えていただいたあとに、人工呼吸と胸骨圧迫とAEDの3つをつないだ流れを教えていただきました。



●初めに
AEDの操作のしかた]
AEDを置く
②洋服を脱がせる(Tシャツなどは切ってよい)
③電源を入れる
④電極パッドをはりつける
⑤プラグを本体に差し込む
⑥解析ボタンを押す
⑦傷病者から離れる(周りの人にも離れるように声をかけ、まだ傷病者の体に触れている人がいたら注意する)
⑧ショックボタンを押す(ショックは最大3回)



●次に
[胸骨圧迫のしかた]
①胸の真ん中を押す(乳頭を結ぶ線の真ん中を目安に)
②4〜5cm沈むほど強く押す(胸に垂直に)
③1分間に100回のリズムで早く押す
④30回連続で絶え間なく押す(手のひらの根元部分で押す)
⑤圧迫の解除はしっかり緩める

●そして
[人工呼吸と胸骨圧迫をつなげる]
①気道の確保
②呼吸の確認(10秒間、頬で息を感じる)
③人工呼吸2回(1回の吹き込み1秒で、うまく入らなくても2回まで。胸が上がるほど吹き込む。ハンバーガーを食べるような大きな口で覆う)
④30回の胸骨圧迫

●最後に
[人工呼吸と胸骨圧迫とAEDを組み合わせる]
①反応の有無と確認(「もしもし」や「大丈夫ですか?」など声をかける)
②通報とAEDの確保(「あなたは119番通報お願いします」「あなたはAEDを持ってきてください」と周りにいる人に指示を出す)
③気道確保と呼吸の確認
④2回の人工呼吸
⑤30回の胸骨圧迫
⑥胸骨圧迫30回:人工呼吸2回(胸骨圧迫を30回やったら人工呼吸2回は目安で、胸骨圧迫をずっとやり続けてもよい)
AEDによる除細動
⑧必要な処置の継続(「必要なら胸骨の圧迫を実施してください」や「心肺蘇生をはじめてください」などの指示がAEDから聞こえてからやる)





実際に1人ずつ経験し、アドバイスをいただき、悪いところは直していきました。初めて講習を受けるスカウトは、最初はおっかなびっくりという感じでしたが、繰り返すうちにスムーズにできるようになりました。また、2年前にも受けたことのある再講習受講のスカウトは、復習しながら確実なものにしようとしている感じでした。


それから、実際にやりながらも、細かくいろいろと教えていただきました。

例えば…
★心肺蘇生や除細動をしないと、1分遅れる毎に、7〜10%ずつ生存率が低下する。
AEDは1歳以上で心臓が止まっていると強く疑われる時に使う。成人用と小児用があるが、小児用は入っていない場合がある。成人用を小児に使う場合は体の前面と背面にはり、はさむようにする。また、小児用は弱いので成人には使わない。首付近のネックレスなどははずすが、腕は遠いので腕時計などははずさなくてもよい。ペースメーカーからは3〜4cmはなす。

★今回はAEDの操作の練習なので、AEDが必ず「除細動が必要」と判断していたが、実際の時は除細動が必要かどうかをAEDが判断して、必要がないと判断すると通電されない。

AEDの電極パッドは、救急隊が到着するまで貼ったままにする。

★人工呼吸が一番難しい。息がなかなかうまく入らないし、吐いたものがつまっていたりしても、息が入っていかない。人工呼吸を2回やっても入らなかったら、気道の確保をし直す。それでも、うまく入らなかったら、人工呼吸をあきらめて、胸骨圧迫をする。(うまく入らなくても吹きこみは2回まで。)うまくいかない時は、人工呼吸を割愛してでも、胸骨圧迫をし続けた方がよい。胸骨圧迫やAEDの方が大切。

★倒れている人の反応を確認して、反応がなかったら大声で周囲に助けを求めるが、周囲に誰もいない時は、その場を離れてでも助けを呼ぶ。

★呼吸の確認をして、呼吸がある場合は、嘔吐したものがつまったりしないように回復体位をとらせる。体の向きがひどい時は手に気をつけて直す。気をつけないと骨折の心配あり。意識はなくても、骨折はする。

★自分が胸骨圧迫をしている時で、AEDを用意してくれた人に「AEDが使えない」と言われた場合は、「胸骨圧迫できますか?」と聞く。できると言われたら胸骨圧迫をチェンジしてもらい、自分がAEDを操作する。もし、胸骨圧迫もできないと言われたら、胸骨圧迫もAEDの操作も全部ひとりでやる。AEDを用意してくれた相手に質問している間も手を休めず、胸骨圧迫をし続けながら聞く。また、AEDの用意を頼まれた人は胸骨圧迫をしている人の邪魔をしないようにしながら電極パッドを貼る。
★口内の異物を探すために胸骨圧迫をやめない。
などなど…。

本当に大切なことがいっぱいでした。


最終段階は、ひとりずつのテストです。
ただ、AEDを用意してくれた人の設定が、AEDを使える人なのか、胸骨圧迫だけできる人なのか、どちらもできない人なのか、どちらもできる人なのか、ひとりずつ設定が違うのです。
また、救急隊が到着するまでの時間や道路の交通状況(渋滞しているなど)の設定もいろいろです。
ドキドキ…!!
臨機応変が求められるテストです。
スカウト達は、ドキドキしながらも、設定された状況に合わせて一生懸命に取り組んでいました。

丁寧に指導してくださった講師の皆様のおかげで、スカウト全員そろって修了証のカードをいただくことができました。


最後に、お世話になった講師の皆様方、本当にありがとうございました。教えていただいたことを、「救急車がくるまでの6分間のうちに市民ができること」として役立てられるようにしたいと思います。


余談ですが、人工呼吸やAEDの練習でお世話になった人形に「ジョージ」と名付けて、親しみをこめて呼んでいたグループもありました。
ジョージもありがとう〜!




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by 父母のM